“ヘアケア”

女性なら誰もが憧れる艶やかで健康的な髪。外側からのケアだけでは足りていないと感じたら、栄養面を見直し、内側からのケアも始めてみましょう!

今回の管理栄養士


梅里店 小出 奈々美

健康と美容が相互に関係していることはよくいわれます。それは髪の毛も同じです。体に必要な栄養素をしっかりとって、健康と一緒に美しい髪の毛も手に入れましょう。

管理栄養士配属店舗では、毎月、旬の食材を使ったレシピを店頭で配布しています。くわしくは各店舗のスタッフまでお問い合わせください。



栄養面から美髪作りをサポート

 年齢を重ねれば誰もが避けては通れない老化現象。髪も当然、加齢とともに影響を受けていきます。それは自然なことと受け止めつつ、かといって何のケアも施さなければ髪はどんどんやせ細っていくばかりです。
 髪も大切な体の一部です。シャンプーやトリートメント選びに気を配るのはもちろん、栄養面からもしっかりアプローチして健やかで美しい髪作りをめざしましょう。
 まず、髪の成分の90%以上は、ケラチンと呼ばれるたんぱく質でできています。したがって、たんぱく質が不足すると髪はやせて細くなってしまいがち。体を構成する重要な成分であるたんぱく質は、健やかな髪作りにとっても必要不可欠な栄養素といえます。
 また、髪の土台となる頭皮の状態を見直すことも重要です。健康的な頭皮はやわらかく、白っぽい色をしています。もし赤くなっていたり、黄色くなっていたりしたら、頭皮に汚れや皮脂が残り、ダメージを受けているのかもしれません。そのような状態では毛細血管に血液が巡りづらくなり、細い毛や短い毛しか育たなくなってしまいます。
 頭皮を良好な状態に保つためには、ビタミン類を積極的にとるよう心掛けるといいでしょう。たとえば、かぼちゃやにんじんなどに多く含まれるビタミンAなら頭皮の新陳代謝の促進、アーモンドや菜の花などに多く含まれるビタミンEなら抗酸化作用や血行促進で頭皮や毛髪の老化防止が期待できます。

健康維持と体温UPもカギ

 とはいえ、摂取した栄養は、胃腸が弱っていたり栄養不足の状態が続いたりすると、生きるために必要な器官に優先的に配分され、髪の毛まで十分な栄養が回ってこないとされています。
 また髪の毛は、酵素の働きによってアミノ酸が髪の毛に変換されて伸びていきます。しかし、平熱が低い場合は、酵素の働きが弱くなり、こしのあるしっかりした髪に育たないといわれています。
 こういったことからも、健やかな髪を保つには栄養バランスのとれた食事を心掛けるとともに、全身を温めることも大切なことといえそうです。

知っておきたい お料理のいろは

みりんとお砂糖の使い分け ◆みりんの特徴
正しくは“本みりん”といわれる酒類調味料。ほんのりしたやわらかな甘さがあり、深い旨味を生み出します。また、みりんに含まれる糖類やアルコールが素材の煮崩れを防いだり、テリやツヤをつけるため、煮物に代表される和食の調理に活躍します。

◆甘さの違い
みりんの甘さはお砂糖の半分~1/3くらいといわれています。そのため、お菓子作りなど明らかな甘さを求める料理にはお砂糖を用います。

◆みりんの代用
みりんをお砂糖で代用する場合は、お酒にお砂糖を加えます。

目安


あさりの卵とじ丼 材料 〈1人分〉
あさり(殻付き)……150g
酒………………………100ml
みりん……………大さじ1/2
酢……………少々(2滴程度)
しょうゆ…………小さじ1/4
卵…………………………1個
菜の花……………………10g
すりごま(白)…少々(0.5g)
ご飯……………………140g
1人分栄養素
エネルギー 497kcal
たんぱく質 19.8g
脂質 6.6g
炭水化物 62.4g
カルシウム 160mg
食物繊維 0.9g
食塩 3.0g
作り方
(1)菜の花を塩ゆでし、水気をとって3~4等分に切る。
(2)砂抜きしたあさりを鍋に入れ、酒を加えて酒蒸しにする。ふたをした鍋を中火にかけ、沸騰したら火を弱め、約3分後にふたを外し、あさりの口が開いたものから取り出しむき身にする。
(3)あさりの煮汁(60ml)にみりんと酢を加えて火にかける。煮立ったらしょうゆ、あさりのむき身を加え、とき卵を回し入れ、半熟に仕上げる。
(4)ご飯をよそった丼に③を盛り、中央に菜の花をのせすりごまをかける。

ポイントはここです!
髪の主成分はケラチンというたんぱく質です。良質なたんぱく質を含む卵と、ケラチン合成に必要な亜鉛を多く含むあさりが健康的な髪の育成に働きかけてくれます。


豆乳チーズのサラダ 材料 〈1人分〉
無調整豆乳…………100ml
塩………………ひとつまみ
レモン果汁……大さじ1/2
水菜……………………20g
ミニトマト……………3個
クルミ…………………5g
粗びきこしょう………少々
お好みのドレッシング…大さじ2/3(10g)
1人分栄養素
エネルギー 100kcal
たんぱく質 5.3g
脂質 5.5g
炭水化物 8.3g
カルシウム 65mg
食物繊維 1.5g
食塩 1.2g
作り方
(1)鍋に豆乳を入れ、沸騰する手前まで温めて火を止める。
(2)(1)にレモン果汁を加え軽くかき混ぜる。豆乳が分離してきたら、クッキングペーパー2枚を重ねたざるに注ぎ、濾す。
(3)粗熱がとれたところで軽く搾り、塩で味付けをして豆乳チーズが完成。
(4)洗って水気を切った水菜は5cm程度に切り、ミニトマトはへたをとり半分に切る。クルミは軽く砕く。
(5)野菜に(3)のチーズとクルミをかけ、粗びきこしょうをふり、お好みのドレッシングをかける。

ポイントはここです!
豊富なたんぱく質を含む豆乳で作ったカッテージチーズと、頭皮の乾燥を防いでくれるα-リノレン酸を含むクルミ、さらに緑黄色野菜のビタミン摂取で、こしのある髪の成長をサポート。