皮膚疾患の治療のほか、効果的なエイジングケアとしても注目されているレーザー治療。ただ、レーザーの種類が多いことや費用が気になって施術を迷っている人もいるかもしれません。そこで今回は、あらおクリニックの荒尾先生に、クリニックでのレーザー治療についてうかがいました。
あらおクリニック 青葉台皮膚科・形成外科
院長
荒尾 直樹 先生
昭和大学医学部卒業、同大学大学院修了、医学博士号取得。2012年、あらおクリニック開業。臨床医としての活動に加え、国内外の学会やセミナーで講演活動を行う。日本形成外科学会認定 形成外科専門医、昭和大学藤が丘病院形成外科 兼任講師。
―レーザー治療の「レーザー」とはそもそもなんですか。
目に見えないのでふだん意識することはありませんが、地球上にある光はさまざまな波長が入り交じって存在しています。レーザーは、その中からある特定の波長を取り出して増幅させた人工的な光のこと。その人工的な光＝レーザー光線を用いた医療が「レーザー治療」で、皮膚科・美容皮膚科、外科、眼科、歯科など多くの医療現場で活用されています。ただ、レーザーと一口にいっても種類はさまざま、特徴や効果も異なります。クリニックでは、患者さんの悩みや目的に適したレーザー治療を行っています。―皮膚科・美容医療で使われるレーザーの種類を教えてください。
たとえばシミ取りの場合、メラニン色素を破壊する「Qスイッチレーザー」や「ピコレーザー」などがあります。なかでもピコレーザーは、１秒の１兆分の１にあたる〝ピコ秒〟で照射できる最新機器。シミのもととなるメラニン色素をごく短時間で蒸散できるので、熱ダメージや痛みが少なく、ダウンタイム（施術を受けてから通常の生活に戻るまでの時間）がほとんどないのがメリットです。シミのほか、肝斑、あざ、タトゥーなどを除去する治療にも適しています。一方、ほくろやイボの除去には、熱エネルギーで水分を瞬間的に蒸発させる「炭酸ガスレーザー」が、医療脱毛では「アレキサンドライトレーザー」「ダイオードレーザー」「NDヤグレーザー」などが多く使われています。脱毛に使われるレーザーは、照射した部位に熱を発生させ、毛包幹細胞や毛乳頭にダメージを与える仕組み。メラニン色素だけを破壊し、照射箇所の周囲の皮膚や血管にダメージを与えることなく治療できます。
―クリニックでの治療の流れを教えてください。
たとえば、「顔のほくろを取りたい」という患者さんが相談に訪れたとします。その場合、まずはそれがほくろなのか、隆起したシミなのか、あるいはイボの一種（老人性の脂漏性角化症）なのかなど、医師の診断のうえで、患者さんと治療方針を決めていきます。顔にできる色素性の疾患は、ほくろ、シミ、イボ、アザなど多種多様で、皮膚がんが疑われるケースもあります。「いままでなかったできものが突然できた」「ほくろなのかイボなのか分からない」など不安を感じている方は、早めにクリニックを受診することをおすすめします。
―保険適用のレーザー治療はありますか。
生まれつきの青アザ、赤アザ、茶アザなどは保険適用でレーザー治療が受けられます。青アザといえば、赤ちゃんのお尻にみられる蒙古斑で知られていますが、保険適用されるのは通常の部位以外にできる「異所性蒙古斑」です。顔にできる太田母斑、体にできる伊藤母斑などがあります。そのほか、ケガによる色素沈着など保険診療が受けられるケースがありますので、気軽にお問い合わせください。―シミやたるみなどを改善する美容レーザーは、「高い」「痛い」というイメージがあります。
美容目的のレーザー治療は自由診療のため、料金はクリニックによって異なります。高過ぎると感じたり、安ければ安いで不安に思ったり、クリニック選びに迷うことがあるかもしれません。そんなとき、〝院長の顔が見えるクリニック〟を選んではいかがでしょうか。ホームページなどで院長自身がしっかりと前に出て、診療方針を明確に伝えているクリニックは、信頼できるポイントのひとつになると私は考えています。痛みについては、局所麻酔や塗るタイプの麻酔など痛みを軽くする麻酔の選択もできます。
過去の経験則に加え、技術革新によってレーザーは安全かつ効果的な治療としていまも進化を続けています。シミ、たるみなどの美容に関しても、「年だから」と諦めることはありません。お悩みのある方はぜひ一度、クリニックでレーザー治療を体験してみてください。
ケガ・やけど、皮膚疾患から美容まで！最新機器を備えたクリニック 2012年、横浜市青葉区で開業したあらおクリニック。開業10周年を迎えた今年、駅に近い好立地にリニューアルオープンしました。院長の荒尾先生は形成外科の専門医。やけど、ケロイド、ケガなどの治療を求め、地域の赤ちゃんからお年寄りまで幅広い患者さんが訪れています。それと同時に荒尾先生は、美容医療にも精通しているお医者さん。新クリニックでは予約がとれにくかったメディカルエステのトリートメントスペースを増設。最新鋭の機器も導入しています。効果のほどは言わずもがな。驚くほど美しい肌を持つ先生自らが証明しています。「キレイにすると言っても、別人に仕立てるのとは違います。私は、その人本来の美しさを取り戻す治療を心掛けています」。 あらおクリニック 青葉台皮膚科・形成外科 ［診療科目］形成外科、皮膚科、美容外科、美容皮膚科
［診療受付］月～土 9:30～13:00、14:30～18:30
［休 診 日］日・祝日（臨時診療についてはホームページの診療カレンダーをご確認ください）
住所 神奈川県横浜市青葉区青葉台2-9-1 ケンプラザビル 5F
電話番号 045-983-4116
最寄駅 東急田園都市線青葉台駅
URL https://www.araoclinic.net/clinic/
